江戸時代に名を馳せた堀切の花菖蒲園は、安藤広重や歌川豊国、清親など多くの浮世絵師によって作品に取り上げられた名所です。
この園では約200種類、6,000株の菖蒲が6月の初めから中旬にかけて色鮮やかに咲き誇ります。この時期に合わせて「葛飾菖蒲まつり」も開催され、多くの訪れる者で賑わいます。
5月の終わりから6月の中旬にかけて最も美しい状態を迎えるこの花菖蒲園は、葛飾区の主要な観光地の一つとして知られています。
また、この場所では梅や藤、ロウバイ、トキワマンサクといった四季折々の花々も楽しむことができます。
堀切菖蒲園の花菖蒲2024開花状況や見頃の時期いつ？
堀切菖蒲園における花菖蒲の開花は、5月中旬に最初の花が咲き始め、通常は6月の初めから中旬にかけて最も美しい時期を迎えます。
葛飾区のこの時期には、約200種類、6,000株に及ぶ花菖蒲が色とりどりに咲き乱れ、見頃を迎えます。
気候条件によっては、花菖蒲の開花時期や見頃が少し変動することがあります。
2023年は温暖な天候に恵まれ、通常よりも早く初花が開花しましたが、見頃は例年どおり6月上旬から下旬まで続きました。
2023年5月11日には、その年の最初の花が開花しました。
2024年の開花も前年と同様、ほぼ同じ時期に始まる見込みです。
来年も堀切菖蒲園では、6月上旬から下旬にかけてが菖蒲の最も美しい時期になると予想されます！
堀切菖蒲園と葛飾菖蒲まつり2024いつ？時間や場所にライトアップなど基本情報
花菖蒲の美しい季節に合わせて、堀切菖蒲園と水元公園では「葛飾菖蒲まつり」が毎年開催されています。
水元公園は東京で唯一、水郷風景を楽しめる公園として知られ、四季折々の自然が訪れる人々の心を捉えます。
堀切地域の花菖蒲は江戸時代から有名で、堀切菖蒲園では200種類の6,000株、水元公園では100種類の14,000株がそれぞれ咲き誇ります。
菖蒲まつりの土曜日と日曜日には、堀切菖蒲園や水元公園、柴又帝釈天を結ぶ「かつしか菖蒲めぐり周遊バス」が運行され、多くの来場者で賑わいます。
また、水元公園では葛飾菖蒲まつりが行われ、駐車場として堀切橋駐車広場が用意されています。
この2つの公園では、菖蒲まつりの期間中に歌謡ショー、パレード、夜間のライトアップなど、多彩なイベントが開催されます。
特に日曜日には多くのイベントが予定されています。
2024年の葛飾菖蒲まつりは、以下の日程で行われます。堀切菖蒲園では6月2日にオープニングセレモニーが開催され、フラダンスや太鼓演奏が楽しめます。
さらに、6月7日と8日の夕方19時から21時まで、菖蒲園内が特別にライトアップされます。
【葛飾菖蒲祭り】
開催期間： 2024年5月27日（月曜日）～6月16日（日曜日）
会場： 堀切菖蒲園（堀切水辺公園）、都立水元公園
●入園料
無料
堀切菖蒲園の花菖蒲の見どころと魅力
東京都葛飾区に位置する堀切菖蒲園は、綾瀬川および荒川の沿岸にあり、歌川広重の浮世絵や小林清親の版画に描かれたことでも知られる歴史深い区立公園です。
この公園では初夏から梅雨の季節にかけて、江戸時代後期に盛んに栽培され始めた伝統的な花菖蒲が咲き誇ります。
江戸末期から明治時代にかけて、堀切地区には多くの花菖蒲園が設けられ、大いに流行しましたが、昭和初期に入ると都市化の進展、水質汚染、戦時中の食糧確保のための水田化が進み、一時的にその姿を消しました。
戦後、堀切菖蒲園は地元の親戚が保管していた株を再植えて復興し、後に東京都が購入し一般に公開され、1975年に葛飾区が管理を引き継ぎ現在に至っています。
周囲は住宅やマンションに囲まれた、広さに限りのある敷地ですが、200種類の花菖蒲約6,000株が密植され、その美しさを誇っています。
園内は高速道路を借景としていますが、「堀切菖蒲園」の8700平方メートルの敷地は、色とりどりの花菖蒲で覆われ、絨毯のような光景を展開しています。
2018年にはリニューアルオープンし、バリアフリーで歩きやすい設計に改修されました。
特に「江戸古花」を中心に多くの戦前に作出された品種を栽培しており、約200種類のうち半数近くがこれにあたります。
また、花の配置は同じ品種が並ぶ「列植え」ではなく、さまざまな品種が混ざり合う「ランダム植え」が採用されており、どこから見ても多様な色彩が楽しめます。
株の管理は緻密な乱数表を使用し、配置が記録され、3年ごとの株分けが行われています。
公園の脇には、株分け後の苗を管理するバックヤードが設けられており、園内の高低差も計算された配置で、全体的に調和の取れた美しさが実現されています。
堀切菖蒲園の花菖蒲は、まるで芸術作品のような美しさで、模様や色の変化が鑑賞者を魅了します。
園内には高台に東屋が設けられており、そこからの眺めも素晴らしいです。
堀切菖蒲園までの道は、堀切菖蒲園駅から商店街を抜け、あじさいの小路を通り、案内看板が点在する道を辿ると到着します。
この小路は、色鮮やかな紫陽花で飾られ、訪れる人々を楽しませています。
堀切菖蒲園から歩いて5分の距離にある堀切水辺公園では、約800株の花菖蒲が植えられており、東京スカイツリーを背景にした写真撮影が人気です。
堀切菖蒲園へのアクセス
【堀切菖蒲園】
〒124-0006 東京都葛飾区堀切２丁目１９-１
【電車】
堀切菖蒲園駅からは、歩いて約10分
京成線堀切菖蒲園駅から徒歩で15分
堀切菖蒲園の駐車場
葛飾菖蒲まつりの期間中は、荒川河川敷にある堀切橋駐車広場が利用可能です。
【堀切橋駐車広場】
〒124-0006 東京都葛飾区堀切２丁目
堀切菖蒲園の読み方
念のために確認しておきましょう。
堀切菖蒲園の読み方は、
ほりきりしょうぶえん
と読みます。
堀切菖蒲園2024まとめ
「堀切の花菖蒲園」は、江戸時代からの有名な観光地であり、歌川広重や歌川豊国などが描いた錦絵にも登場する歴史ある場所です。
園内の約7,700平方メートルには、江戸時代の花菖蒲200種類6,000株が植えられており、その中には「十二単衣」「酔美人」「霓裳羽衣」といった珍しい品種も含まれています。
これらの花々は、多くの愛好家にとって魅力的な観賞対象となっています。
毎年6月初旬から中旬にかけては花菖蒲の最盛期を迎え、「葛飾菖蒲まつり」が堀切菖蒲園だけでなく水元公園でも開催されます。
この期間、パレードや縁日、歌謡ショー、バザーなどさまざまなイベントが行われ、地域全体が活気に満ち溢れます。
さらに、公園内には日本庭園が整備されており、花菖蒲以外にも梅、藤、冬桜、牡丹など四季を通じて様々な花と緑が楽しめます。
園内の予約制集会施設「静観亭」では、少人数から最大70人までの集まりや宴会が開けます。
和風の落ち着いた造りが魅力的で、菖蒲園を一望できるため、多くの人に推薦されています。
