夏の夜を美しく彩る奈良の伝統的な行事「奈良大文字送り火」は、毎年8月15日に行われております。
この行事は、戦争で亡くなった方々を慰め、昭和35年に始まりました。
現在では、亡くなった全ての人々を追悼し、世界平和を願う機会として、奈良の古都の夏の風物詩として親しまれています。
大文字の点火が行われる高円山の前に、春日大社の境内にある飛火野で行われるのは、春日大社の神職による神式の慰霊祭と、地域の寺院の僧侶が行う仏式の慰霊祭です。
この慰霊祭は、「宗教や宗派を超えて平和を祈る」という意味を持ち、全国的に見ても非常に珍しい形式を取っています。
この送り火は、高円山から奈良公園や平城宮跡など市内の様々な場所から見ることが可能です。
奈良大文字送り火2024いつ?時間や場所など基本情報
2024年、春日大社の敷地内にある飛火野では、伝統的な神式慰霊祭が開催され、一般の方も参加することができます。
ただし、飛火野には照明設備が整っておらず、夜間は安全上の理由から危険です。
そのため、飛火野での大文字送り火の観覧は許可されていません。
大文字送り火をご覧になりたい方は、他の場所からの観覧をお勧めします。
【開催日】
2024年8月15日(木)
※荒天時は中止
【開催場所】
高円山
【慰霊祭】
18:50~(春日大社境内飛火野)
【点火時間】
20:00(高円山)
奈良大文字送り火2024穴場の見える場所おすすめスポット
奈良大文字送り火が見やすいおすすめスポットがあるので紹介します。
【浮見堂】
〒630-8301 奈良県奈良市高畑町
奈良公園に位置する浮見堂は訪れる価値のある場所です。
このお堂は木立と池に囲まれ、日中でもその美しさが際立っていますが、ここから眺める大文字送り火はさらに幻想的な景色を提供します。
【興福寺】
〒630-8213 奈良県奈良市登大路町48
興福寺は近鉄奈良駅から非常に近く、アクセスが便利です。
この寺院は人気があり、特に大文字焼きと五重塔を一緒に見ることができるため、写真撮影には最適な場所です。
ただし、興福寺の五重塔は現在修復工事が進行中で、完了までには7年程度を要する見込みです。
この特別な景色を見るチャンスは今のうちにぜひ体験してください。
また、寺内の猿沢池からも大文字焼きを美しく観覧することができます。
【平城宮跡】
〒630-8012 奈良県奈良市二条大路南3丁目5-番1号
平城宮跡はその広大な敷地のため、人混みを気にせずに大文字焼きを観賞することが可能です。
さらに、朱雀門や太極殿を背景にしての鑑賞もお勧めの方法です。この組み合わせは、訪れる価値がある素晴らしい体験を提供します。
奈良大文字送り火2024アクセス
【場所】
高円山
〒630-8302 奈良県奈良市白毫寺町
【電車】
近鉄「奈良駅」もしくはJR「奈良駅」 徒歩10~20分
【車】
近鉄奈良駅 約1.4km
JR奈良駅 約2.1km
奈良大文字送り火2024駐車場
専用駐車場は用意されていません。
いくつか有料駐車場があるので紹介します。
【県営高畑駐車場】
〒630-0825 奈良県奈良市高畑町726-1
【TOMOパーキング奈良大仏殿前】
奈良県奈良市春日野町2番1
【タイムズ奈良公園南】
奈良県奈良市高畑町1204
【高畑丸山駐車場】
奈良県奈良市高畑町1215-5
【パークステーション高畑第1】
〒630-8301 奈良県奈良市高畑町716-17
奈良大文字送り火2024交通規制
奈良公園周辺道路で一部交通規制があります。
奈良大文字送り火の歴史や見どころなど
奈良大文字送り火は、昭和35年から毎年開催されている夏の伝統的なイベントで、もともとは戦没者を慰霊するために始められました。
この行事は8月15日の終戦記念日に行われ、現在では災害などで亡くなったすべての人々を追悼する機能も担っています。
この火の祭典は、世界平和を願う目的でも行われています。
一般の立ち入りが制限されている中、奈良大文字送り火では、神式と仏式の両方の慰霊祭が行われる珍しい形式を採用しています。
炎の温もりが心を和ませてくれるのも特徴の一つです。
大文字送り火の「大」の字は宇宙を象徴しており、伝統的には108の火床で形成されることが多いですが、安全考慮のため現在は54基に削減されています。
また、8月16日には京都で「五山送り火」が行われますので、タイミングが合えば連続して送り火の魅力を楽しむことができます。
奈良大文字送り火2024まとめ
終戦の日である8月15日には、全国で様々な場所で慰霊のための送り火が行われますが、奈良でも特有の大文字送り火があります。
京都の五山送り火がよく知られていますが、奈良の送り火は高円山の中腹、若草山の南側に設置されており、慰霊祭自体は奈良公園内の飛火野で実施されます。
こちらの「大」の文字は宇宙を象徴しており、火床の数は108個とされています、これは人間の煩悩の数と一致します。
その規模は日本でも最大級で、第一画目が109メートル、第二画目が164メートル、第三画目が128メートルにも及びます。
この大文字送り火は、奈良公園や平城宮跡を含む奈良市内各所や周辺の高い建物から見ることができ、特に北西方向から見ると「大」の形がよりはっきりと見えるようです。