津島神社の祭礼は600年に近い歴史を持ち、日本三大川祭りの一つとして数えられ、国内の夏祭りの中でも特に華麗であると評されています。
尾張津島天王祭の車楽舟行事は、1980年に国の無形民俗文化財に指定され、後にユネスコの無形文化遺産にも登録されました。
この祭りでは、5艘の巻藁船（提灯船）が500個以上の提灯を屋台の上に飾り付けて、車河戸（くるまこうど）から天王川へと漕ぎ出します。
宵祭のハイライトは、午後6時30分に車河戸で始まるまきわら船の提灯の点灯式と、午後8時15分からの出船です。
この出船は宵祭の中で最も見応えのある瞬間とされています。
朝祭では、市江の車楽舟（だんじりぶね）と津島からの6艘の車楽舟が参加します。
宵祭が終わると、津島の5艘の船は夜を徹して提灯を外し、朝祭のために装飾を変更します。
翌日、市江車を含む6艘の車楽舟が天王川を漕ぎ渡り、市江車に乗る10人の鉾（ほこ）持ちが布鉾を手に持ち、次々と天王川に飛び込む姿が見られます。
尾張津島天王祭2024いつ？時間や場所など基本情報
「尾張津島天王祭（おわりつしまてんのうまつり）」は、約600年の歴史を持ち、大阪の天満天神祭、広島の管絃祭と共に、日本三大川祭りの一つとして広く認識されています。
この祭りの車楽舟行事は、国の無形民俗文化財として認定され、さらにユネスコの無形文化遺産にも登録されています。
尾張津島天王祭は、毎年7月の第4週の土曜日と日曜日に開催されるのが恒例です。
7月27日（土）の午前10時から、津島神社から御旅所に向けて神輿渡御が行われる宵祭が開催されます。この行列は、厳粛な雰囲気で見る者の心を引き締めます。
同日の夕方18:30には、如意点火と提灯点火の儀式が行われ、20:15からは赤い提灯を灯したまきわら船が一つずつ天王川を漕ぎ始めます。
翌日の7月28日（日）の朝祭では、前夜の提灯を取り除き、能人形を飾った車楽船が現れます。
これらの車楽船が古楽の音色に乗せて進む様子は、水上の時代絵巻を思わせる壮麗な光景です。
【開催日】
2024年7月27日（土）・28日（日）
【時間】
宵祭 7月27日(土)18:00～22:00
朝祭 7月28日(日)9:10～12:10
【場所】
天王川公園
〒496-0853 愛知県津島市宮川町１丁目 地内外
尾張津島天王祭2024屋台など露店の出店ある？
7月27日（土）に開催される尾張津島天王祭の一環として、おもてなしイベントが行われます。
このイベントでは、おもてなし市場や様々なパフォーマンスが楽しめます。
おもてなし市場では、フライドポテト、焼き鳥、たこ焼き、串カツなどの軽食から、かき氷や練りいちごといったデザート類まで幅広いメニューが提供されます。
また、ハンドメイドの雑貨や体験コーナー、津島の特産品を販売する店舗も出店します。
市場は15:00から22:00まで、天王通りの2丁目から5丁目で開かれます。
さらに、路上でのパフォーマンスなども予定されており、おもてなしイベントを楽しみながら散策するのもおすすめです。
尾張津島天王祭の歴史や花火に行燈点火など見どころ
天王祭や祇園祭は、疫病や災害を防ぎ、暑い夏を乗り切るための祈りを込めて行われてきました。
京都の祇園祭は陸上で開催されるのに対し、津島は昔から港町として発展しており、川での祭礼が行われるようになりました。
尾張津島天王祭の起源は南北朝時代に遡り、織田信長や豊臣秀吉など歴史上の名将たちにも愛され続けています。
この祭りのクライマックスは宵祭で見られる5艘のまきわら船です。
これらの船は2艘を繋いで作られ、その中央に真柱を立てて、真柱には1年の月数、その下には1年の日数、そして正面には1ヶ月の日数を示す提灯や絹灯篭が飾られます。
合計で約400個の提灯が半球状に配置されています。
提灯点火は日没と共に始まり、真柱の12個の提灯から順に他の部分に火が移されます。
そして、見事に装飾された5艘のまきわら船が津島の音楽を奏でながら丸池に向かって漕ぎ出します。
夜の池を進むまきわら船の光景は幻想的で、水面に映る提灯の美しさは見る者の心を打ちます。
船が出発すると同時に花火が打ち上げられ、18:00から19:30まで約30分間隔で水上花火と空中花火が交互に点火されます。
船の出発を祝うかのような華やかさで、400個の提灯と鮮やかな花火の光が同時に楽しめる光景は息をのむ美しさです。
尾張津島天王祭2024アクセス（行き方）
【場所】
天王川公園
〒496-0853 愛知県津島市宮川町１丁目 地内外
【電車】
名鉄「津島」駅下車。徒歩約15分
【車】
東名阪自動車道「弥富IC」より約15分
東海北陸自動車道「一宮稲沢北IC」より約30分
尾張津島天王祭2024駐車場
会場周辺には数か所の無料駐車場が設けられます。
場所は、西小学校(13:00～)・文化会館(17:00～)・南小学校(17:00～)・津島市役所(18:00～)などです。
尾張津島天王祭2024交通規制
交通規制もあるので注意してください。
尾張津島天王祭2024まとめ
尾張津島天王祭は津島神社の伝統的な祭りで、600年近い歴史を有しています。
宵祭では、500個以上の提灯が飾られた5艘のまきわら船が天王川を優雅に漕ぎ渡ります。
翌朝に行われる朝祭では、これらのまきわら船が能人形を搭載した車楽舟（だんじりぶね）に模様替えを行い、市江（いちえ）車を含む6艘の車楽舟が再び天王川を漕ぎ渡ります。
この時、市江車に乗る10人の鉾（ほこ）持ちは、布鉾を手に持ち、次々と川へ飛び込む姿が見られます。
宵祭のクライマックスは、午後6時30分から車河戸（くるまこうど）で行われるまきわら船の提灯点灯式（如意点火）から始まります。
そして午後8時15分には御旅所（おたびしょ）に向けて船が出発し、その壮観な光景が宵祭のハイライトとなります。
